晩秋から冬への釧路川


晩秋から冬にかけて、釧路はよく晴れた日が続く。
ぼくの最も好きな季節である。
そして、この季節には夕陽が美しくなる。
ぼくは毎日のように、
カメラをぶら下げて幣舞橋から釧路川の岸壁あたりを歩く。
幣舞橋から見ると夏のあいだは
右側のビル(ショッピングセンター MOO)の陰に沈む太陽が、
10月の初旬頃にはほぼ正面の河口に沈み、
冬至にかけて、だんだん左へと移っていく。


10月13日。
この季節になると、幣舞橋には夕日を見物に来る人たちが増える。
観光客と地元の写真愛好家たち。
ここ数年は、中国語の会話が飛び交うようになった。
ぼくの若い頃は幣舞橋から夕陽を見ている人など少なかったが、
最近ではすっかり観光名所になったらしく、
ときには驚くほどの人出になる。


10月18日。
釧路川の岸壁に全国から来る巻き網船団が停泊していた。
この船は鳥取県の境港から。
生まれ故郷の松江に近いので親近感を感じる。
魚を文字通り一網打尽にする巻き網漁は
資源保護の観点から問題があると思っているのだが、
それはそれとして、港に巻き網船団がいる風景が好きだ。
多くの人が船で寝泊まりをするため、
岸壁に生活感が漂い、ちょっとした町が生まれたような感じだ。
ぼくの若い頃、道東沖のイワシ漁の最盛期には、
全国から集まる巻き網船団が地元にもたらす経済効果は
300億円以上になると言われていた。


10月25日。Sigmaの135mm中望遠レンズで撮影。
ぼくはフィルムの時代から釧路川に沈む夕陽を撮り続けている。
散歩がてらの撮影なので、あまり重装備にはしたくない。
家を出るとき、その日の雲の様子を見て、
超広角から135mmまであるなかから使うレンズを2本に絞る。
三脚は使わない(そもそも持っていない)。


10月26日。夕焼けのなかを出漁していくのはサンマ漁船。
集魚灯を使った夜の漁である。
例年であれば道東沖のサンマ漁は7月ぐらいから始まる。
「秋刀魚」と書くが、道東では夏の魚である。
今年は魚群の南下が遅れたらしく、
秋が深まってから漁が本格化してきた。
文字通りの「秋刀魚」になったわけだ。


10月28日の夕焼け空。
毎日、風と雲が違い、夕陽の表情も変わる。
だから、撮り飽きるということがない。


11月2日。
11月に入ると漁を切り上げたのか、巻き網船団が姿を消した。
サンマ船は時おり姿を見せているが、
港がずいぶん静かになった。


11月12日。
巻き網船がいなくなると、替わって姿を見せるのが釣師たちだ。
狙いはカワガレイだろうか?
この日、この人が釣り上げていたのはキュウリ。
シシャモの仲間で、
野菜のキュウリに似た臭いがするのでこの名がある。
一夜干しで食べるとおいしい魚だ。


11月14日。
11日に雨が降った後は釧路らしい天気のいい日が続いた。
ぼくは連日、夕陽を撮りに出かけた。


11月17日。今年は初雪が遅い。
しかし、11月も中旬にもなると、
夕方の散歩には手袋が恋しくなってくる。










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