哀しい誕生日

きょうで58歳になった。
年齢そのものより、
「定年まであと2年」ということに強烈な実感がある。
秒読みに入った、という感じである。
あと何本の番組を世に問うことができるのか…。

先日、会社の新年会があって、
ひと足早い誕生祝いとして
後輩たちが木瓜の小鉢を贈ってくれた。
ボケの花を咲かせて欲しい、という意味なのだろうか。


天気のいい日には窓辺に置いておいた木瓜は
日に日に蕾を膨らませ、
もうじき開花を迎えようとしている。
毎朝、花の様子を見るのが小さな愉しみになった。

それはさておき。
ぼくの58歳の誕生日は
なんとも情けないことになった。
あす大腸内視鏡検査の予定を入れてしまったので、
三食とも、
病院に指定された
検査食セットを食べなければならなかったのだ。
すべてレトルトで、
朝は鶏肉と玉子の雑炊、
昼は肉じゃがと鮭のお粥、
夜は鶏肉のクリームシチューとクラッカーである。
味は案外悪くはなかったが、
食べた気がせず、一日中空腹感に苦しんだ。
もちろん酒を飲むこともできない。
(飲めたにせよ、
 クラッカーがつまみでは旨くないだろう。)
酒抜きの誕生日というのは、
大人になってからは初めてではないか。

仕事は、
先日放送した「浜は核燃に揺れた」を
東北ローカルの43分に作り直す作業をしている。
単なるダイジェストにしてもつまらないので、
原発の再起動問題や再処理工場の安全審査、
東京都知事選など現在(いま)の要素を付け加えた。
それほど大きく変えることはできなかったが…。
今日までにおおよその方向性が見えたので、
最新の動きを見極めるために、
完成まで半月ほど寝かせるつもりである。

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