のんびりと四月


気がつけば、3月はBlogを3日しか更新しなかった。それも酒飲み話ばっかり(笑)。2月も後半はろくに更新をしていない。Twitterの方も、ついぞお留守になってしまっている。思えば、それだけ気持の余裕がなかったのだろう。

この間は仕事をしていた。神戸から東北に支援に通ってくる牧秀一さんというボランティアの姿を通して、被災地が抱える課題を浮き彫りにしようというもの。東北ローカルの「東北Z」という番組で、
4月26日に放送するものだ。暮れに癌の切除手術をしてから初めての仕事というので、やはり、気持の余裕がなく、ブログやツィッターどころではなかったのだろう。

といっても、とりたてて緊張していたわけではない。既に先週の金曜日に編集を終えているが、現場勘が完全には戻っていなかったにも拘わらず、どちらかと云えば順調に進んだ番組だった。でも、やっぱり、余裕がなかったんだろうなぁ…。(連日酒を飲むのに忙しかっただけ、という説もある。)

編集を終えて、土曜日には東京に帰ってきた。かみさんと会うのはおよそ一ヶ月ぶりで、池尻大橋のお気に入りのイタリアン、「オステリア・イルドラゴ」で夕食をとった。この店で、ぼくたちが必ず注文するのが前菜の盛り合わせ。


その日のお奨め6品を少量ずつ二人でシェアする。
どれも美味しくて、お得感がある。


若い主が手打ちのパスタも美味だが、メインには「いわい鶏の鉄鍋ロースト」を必ず注文する。皮の香ばしさとジューシーな身のコントラストが絶品だ。

昨日の日曜日は、かみさんが治療をさせていただいている縁で、ボストン交響楽団のオーボエ奏者、若尾圭介さんのミニ・コンサートにお招きいただいた。


会場は代官山ヒルサイドテラスの小ホール。枝垂れ桜が咲いていた。ブレス(息継ぎ)が間近に聞こえるほどの距離で一流奏者の渾身の演奏を聴くのは得難い体験である。オーボエといえばオーケストラの脇役的な印象だったが、さにあらず、繊細でありながら、実に表情豊かな演奏に心惹かれた。

そして、きょうは、新年度早々休暇を取って、東京で一日のんびりと過ごした。


気がつけば、東京はもう桜の季節が終わろうとしていて、マンションの中庭はモクレンの花(たぶん…)が満開。

冬のあいだに傷んだナンテンやアイビーの手入れをした。病葉を取り除き、無駄な枝や蔓を切って姿をすっきりさせてやる。やがて若葉が芽吹いて生命力を爆発させるだろう。こんなことも、気持の余裕がなければできないのだ。午後は2ヶ月ぶりの映画で
タランティーノの「ジャンゴ 繋がれざるもの」を観た。

仕事を一段落させて、ようやく人心地がついたというところか。病を得てからのどこか非日常的な日々が落ち着いて、これでいままでの生活に戻っていけるという気がする。「東北Z」のナレーション入れは半月も後だが、その間に、やはり神戸を舞台にした次回作のロケを行なう予定だ。



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