2013年1月1日火曜日

再見(See You, again)

2012年が終わる。
ぼくはマンションの廊下に出て耳を澄ます。
街のノイズに埋もれるようにして、
遠く、微かに、切れ切れに、除夜の鐘が聞こえる。
北海道の釧路にいれば、
凍てついた空気を通して鐘の音が響く。
あるいは、港に停泊した船が鳴らす霧笛の音が。
そのようにして逝く年を送り、新しい年を迎えてきた。
しかし、ここ荻窪の地では、
煩悩を洗い流してくれるはずの鐘の音が遠い。
だから、ぼくはもう何年分かの煩悩を溜め込んでいる。
おそらく232ヶくらいは溜まっちゃったのではないか。

ぼくは「行く年」、大きな病気をした。
生まれて初めて、手術と入院を体験した。
だから、あと何年、
こうして元気に「来る年」を迎えられるのだろうと思う。
主治医には、5年生存率は75〜85%だと告げられた。
逆に云えば、四分の一弱の確率で、
5年後にはこの世の者ではないことになる。

別に気弱になっているわけではない。
早々にくたばるつもりも毛頭ない。
しかし、生きとし生けるものは必ず死ぬ。
遅いか早いか、畢竟それだけの問題だ。
盛者必衰、会者定離。
瞬間瞬間、生きていることの恐怖…と喝破したのは、
テネシー・ウィリアムズだっただろうか。
限りある命であるゆえに、
過ぎていく一刻一刻を大切に生きたいと思う。
今年は、いままで以上に、
残された時間を慈しみながら生きてみたいと思っている。

中国語では、別れに際して「再見」という。
See you, again…また会いましょう。
みなさん、また会いましょう、ぼくは元気です。

4 件のコメント:

  1. 正月早々寂しいことを書くなよ。
    親よりには絶対先に行くなよ、最大の不孝になるからな

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    1. 寂しいことを書いたつもりはないよ。
      「死の受容」は、前向きの話だと思う。
      いつかは必ず死ぬ宿命だからこそ、
      人間はいまを一生懸命生きられるのだろう。
      葬式に出るのが面倒だから親より先に逝くのもいいが、
      でも、まだまだ長生きするんだろう。
      きっと「順番」は守ることになるから安心しろよ。

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  2. お送りしたハガキの写真は!?

     カメラは コニカ・ヘキサー
     フィルムは コニカ赤外750

    今はXE-1がほしいのですが・・・
     趣味は やっぱり アナログでいきます。
     (テープレコーダーもね)

    今年も素敵な写真をブログアップしてくださいね。
       楽しみにしてます。 !
     奥様のヌードなんて どーかしら?

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    1. XE-1はええですね。
      ぼくも欲しいと思っていますが、
      DP1merril(&DP2merril)にも惹かれます…。
      いずれにせよ、SigmaとFujiですね、ぼくの人生は。
      でも、ヌードはやめときます、
      他人様にお見せするよーなもんじゃあらしまへんさかいに。

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