2012年1月21日土曜日

秘湯一人旅


一人で温泉旅行に出かけた。
行先は山形県の肘折温泉郷である。
二泊の予定で、きょうは「湯宿 元河原湯」に宿泊した。

番組を作るという仕事はこれでけっこう消耗するものである。
一本作り終えると、緊張が解けて、一気に疲れが出るケースが多い。
今回は年末年始をはさんだ仕事であり、
放射能汚染というテーマがテーマだから、
いつに増して疲労感を感じていた。
妻が週末も仕事を抱えていて動けないし、
遺憾ながらスペアで連れていく女性にも心当たりがなかったので、
何年ぶりかで温泉に一人旅をすることになった。
独身時代は、けっこう一人で温泉めぐりをしたものだったが。

仙台からバスで2時間余りで新庄。
さらに宿の送迎バスで50分ほど行ったところに肘折温泉はある。
このあたりは雪深いところで、
温泉までの道は両側がぼくの背丈より高い雪の壁だったりする。
活火山のカルデラの中に開けた温泉郷で、秘湯といっていいだろう。
宿に荷物を置いて周辺を歩いてみた。


温泉街は10分も歩けば一周できる規模。
宿の数はそれなりにあるが、
雪に降りこめられた冬は賑わっているようには見えない。
土曜の午後だというのに、観光客らしい人は3組に行き合ったのみ。
「鄙びた」というより「寂れた」という言葉の方が似合いそうだ。
もっとも、ぼくはこういう雰囲気が嫌いではない。


温泉街にちょっとキュートな建物があった。
元の肘折郵便局(現在は川の対岸に新築移転している)。
いまは使われていないようだが、
歴史のある湯治場に似合いの建物である。
(肘折温泉が発見されたのは大同元年、西暦807年という話だ。)


温泉街の外れに、川をはさんで一軒だけ温泉宿があって、
雪に埋もれたその佇まいに心惹かれた。
ぼくが泊まった「元河原湯」と同様、
「日本秘湯を守る会」の会員旅館で「葉山館」という。
今度きた時にはここに泊まってみたいな、と思った。

「元河原湯」には風呂が二つあって、
4階の展望浴場は
「肘折3号源泉」(73.5℃)と
宿独自の「元河原源泉」(34.9℃)の湯をブレンドしたもの。
加水・加温は一切していないという。
少しぬるめだが、
鉄分を多く含んださび色の湯は柔らかく、心地よい。
一階には貸し切り風呂があって、こちらは「元河原源泉」100%。

ともかくお湯に入るのと本を読むくらいしかやることがない。
ぼくは分厚い
「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」を携えてきた。
「秘湯」の割にはなぜか全館無線LAN完備なので、
インターネットは可能で、こうしてブログを書いたりしている。
料理は山形牛のすき焼きに岩魚の田楽焼き、馬刺しなどが出たが、
可もなし不可もなしといったところで、
一番おいしかったのは社長が自ら打ったという蕎麦だった。
(ほんの一口サイズで、これはもっと食べたかった。)
酒は地元大蔵村の「花羽陽」の純吟、原料米は出羽燦々100%。
すっきりした飲み口でなかなかいい。




3 件のコメント:

  1. 仙台での生活はいかがですか

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  2. >古田先生

    すっかりご無沙汰しています。お元気でいらっしゃいますか?
    小生は東京時代に増して忙しい毎日を送っています。
    仙台にいることは少ないのですが、
    とてもいい街ですので、いらっしゃる折があれば是非一献。

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  3. このコメントはブログの管理者によって削除されました。

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