雪に出ばなをくじかれて。

きょうから奥尻島に10日間の出張。
ところが、目が覚めると仙台は大雪である。
仙台は北国の割には雪に弱く、道路の大渋滞が必至。
雪のなか、重い荷物を抱えて小走りに会社に向かい、
5分ほどだが予定より早く出発をする。
道路は予想していた通り、いや予想以上の渋滞で動かない。
やきもきするが、
大量の撮影機材を抱えて電車に乗り移るのは不可能である。
運を天に任せるしかない。
幸い高速に乗ってしまえば流れていたので、
普段は40~50分のところを
1時間半かけて仙台空港に到着した。
フライト20分前を切っていたので、搭乗手続きに走る。
ところが…。
滑走路の除雪に時間を要していて、
飛行機への搭乗時間が予定より大幅に遅れるとのアナウンス。
結局、離陸は1時間20分も遅れてしまった。

こうなると、今日中に奥尻島に入ることは不可能である。
奥尻行の飛行機は日に一便しかない。
仙台~千歳~函館~奥尻と乗り継いでいく、
「点と線」みたいなスケジュールだったのである。
ロケは思わぬ雪のため(予報は「雨」だった)、
いきなり出ばなを挫かれる格好になってしまった。
奥尻での車、宿の予約をキャンセルして、
今夜の函館のホテルを手配する。

まさか仙台で躓くとは思わなかったが、
北国の冬の仕事にはこうしたことがつきまとう。
昔、旭川放送局にいたころ、
歌番組のゲストが旭川空港に降りられず、
千歳空港までタクシーで迎えに行って、
そこから長駆、稚内近くまで走ったことがあったっけ。
激しく降りしきる雪の中の運転で、
途中で運転手が交替したことを記憶している。

時間をムダにしたくないので、
函館放送局に立ち寄って、
函館の資料庫に残されている
北海道南西沖地震当時のVTRをダビングすることにした。
夜は函館局の人たちに教えてもらった駅前の居酒屋で、
安くて旨い北海道の魚を満喫した。
それにしても、ごっこ汁一杯380円は安かったな…。
(「ごっこ」とはホテイウオのことで、道南の冬の味覚だ。)

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