缶詰生活


毅然として、
しかし柔軟に対応すべき外交案件に
腰砕けで対処したのはともかくとしても、
「政治的判断」の責任を
那覇地方検察庁に転嫁した
民主党政権の無策ぶりに国民の怒り心頭。

…という世の中の動きとは何の関係もなく、
きょうも11時から21時まで編集室に缶詰となる。
番組は伊那の中小零細企業の苦闘の記録。
採算割れの価格でしか受注できず、
働いても働いても経営が悪化していく
“出口なし”の情況のなかで足掻く姿を描く。
相変わらず暗い番組ばかり作っているワケだ。

いつものように編集室は狭くて、寒い。
そのうえ今回の編集室には窓がない。
だから、重い気分の逃げ場がない。
番組は中盤の展開部の前までつないで30分を超えた。
このままの構成では59分の番組枠に収まりそうもない。
明日は冒頭部分から一度試写して、構成を抜本的に見直すことにした。
経済の低迷という既知の事実を、最前線の現場で翻弄される人間のドラマとして記録したい。

酒を一滴も飲まない毎日がきょうでちょうど一週間。
そろそろ禁断症状のひとつも出る頃か。
夕方、小用を足しに行くついでに窓の外を見たら、
朝方の霧雨はすっかり上がって、西空が凄いような茜色に染まり始めていた。


コメント