2010年6月10日木曜日

東金市議会傍聴記

朝7時45分荻窪駅発の総武線普通列車に乗って東金(千葉県)に向かう。
荻窪から東金まで、この列車に乗れば乗り換えは一回だけ。
しかし、時間はかかる(2時間5分)。
その間、ほとんどの時間をtwitterやネットでの情報検索に当てる。
最近、イー・モバイルのPocket WiFi(D25HW)を使い始めたので、
愛機MacBook Airを電車の中から高速でインターネットに接続できる。
これは便利である。
あと10日ほどで注文したiPadが届けば、ぼくのモバイル生活は格段に変化(深化)することになるだろう。
いつでもどこでもインターネットに接続が可能になる結果、
本を読む時間を確保できなくなってしまうのではないかと心配しているくらいだ。
(事実、最近では紙の新聞はほとんど読まなくなってきている。)

さて、東金は市議会の傍聴である。
先日の選挙で病院推進派の志賀市長が信任され、
「東金九十九里地域医療センター」計画が本格的に動き始める。
ぼくは4年後の新病院オープンまでこの地域の行く末を見届けようと考えている。
(幸いまだ定年にはなっていないはずである。)
しかし、市議会の傍聴は退屈なものだ。
病院建設が町の最大の課題とはいえ、定例議会の代表質問だから総花的で、論議も深まってはいかない。
少し眠くなってきて、「わざわざ来るほどのことはなかったかな」と思い始めた頃、
質問者がいきなり先日のぼくの番組(「ETV特集・病院は建てたけれど」)の感想を市長に訊いたので、
吃驚して椅子から転げ落ちそうになった。
市長は番組について「公平ではなかった」と批判的で、
医師不足で深刻な赤字が出ている十和田市立中央病院や北秋田市民病院と東金とは違うという。
市長の立場としては当然の意見に違いないが、
狭い議場のことであり、傍聴席にぼくが坐っているのも見えたはずなので、喋り辛かったのではないか。
(ある市議は「いつもはもっとべらんめえ調なのが、さすがに大人しかったね」と笑っていた。)

市長はぼくが最初のリポートのなかで「126億円の豪華な病院」と発言したのが気に食わないという。
「豪華な病院を作るつもりはない。あくまで実用本位のものにする」というが、
何を「豪華な病院」とするかは見解の相違というものだろう。
ぼくは126億円かければ充分「豪華」だと思うし、
入院用のベッド一床あたりの建設費に換算すれば十和田や北秋田より高いものにつくはずである。
市長が「北秋田や十和田とは違う」という根拠は主に三つあって、
ひとつは「県から85億円の補助金が出るので地元の持ち出しは通常の半分ですむ」こと、
それに「医局に依存せず、大学の臨床教育センターを併設するので、医師の確保に心配がない」こと、
さらに「東金では非公務員型の地方独立行政法人が病院の運営にあたる」ことである。
最初の補助金については市長の云う通りで、他の地域にはない大きなアドバンテージである。
ただ、それだけ補助金があっても資金計画をみると綱渡りであり、必ずしも楽観視はできないようだ。
二つ目については「本当にその通りになったらいいですね」としか言いようのない話で、
三つ目については「それがどうした?」みたいなものである。
独法化は確かに公務員に比べれば合理的な経営ができる可能性が大きいが、成功へのパスポートではない。

続く会派の代表質問でも同じ番組への言及があってぼくは二度驚くハメになったが、
市長の答弁は前に書いた「3つの違い」を繰り返すものだった。
ぼくは市長の「反論」に再反論をもって報いようというのではない。
市長の立場からいえば、失敗した他の地域との「違い」にこだわるのは当然の話である。
ただ、ぼくは事態を「俯瞰図」で捉えているので、
日本全国に大同小異の病院建設計画がひしめいているのはなぜか、ということにこだわる。
そして、「大同小異の病院建設計画がひしめいている」以上、その大半は失敗するに決まっているのだ。
医師の数も看護師の数も、さらに云えば「病人」の数も、それだけの病院計画を支えるには足りないから。

議会で病院問題以外の話をしているときは、
傍聴席でiPhoneを使ってtwitterに接続し(MacBook Airはバッテリーが心許ない)、各地の情報収集。
北海道の小樽市議会では、ほぼ同時進行で市立病院の統合新築計画の審議が進んでいる。
こちらは388床148億7300万円。
単純計算すれば一床あたり3800万円で、十和田とほぼ等しい「豪華病院」だ。
若い市議一人が病院建設計画ヘの疑問を繰り返し提起し続けているが、孤立している模様。
この市議の求めに応じて小樽市は新病院の収支計画を提出したが、これが10年分しかないという。
「医療費も今後どうなるか判らないし、10年後以降の収支など予想のつけようがない」という理由らしい。
借金を完済するまでには30年かかるのに、
残り20年はどうなるか知ったことじゃないでは、あまりに無責任ではないだろうか。
それはすなわち「借金を返せるかどうかはわからない」と言っているに等しいのである。
資金計画は十和田でも東金でも完済まできちんと作っている(はずだ)。
それがその通りにいかないから問題なのだが…かといって、始めから作ろうともしない小樽は酷すぎる。

1 件のコメント:

  1. はじめまして、東金市の山武郡市地域医療を考える会のサイト管理者の鈴木賢治(すずけん)と申します。
    このたび、山武郡市地域医療を考える会世話人の前嶋さんより、命を受けホームページを作成いたしました。
    山武郡市は何年間も医療問題が発生している場所であり、今後は未来へ向かって解決するための情報源と考えております。
    情報の投稿や、意見の投稿などございましたら、是非サイトを活用していただければ幸いです。また、さまざまな部分でご教授頂ければ幸いと思っています。
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