伊那はしみていた。

きのう、きょうと長野県伊那市に出張。
編集を中断して「次の次」、あるいは「次の次の次」の番組の準備である。
当地の金融事情、中小零細企業の実情について取材をした。

…それにしても、寒かったなあ。
日中の最高気温が-4℃前後だから、タマラナイ。
ほとんど「北海道と変わらない」というのがぼくの偽らざる実感である。
伊那地方では、冷え込んで路面がツルツルに凍ったような状態を「しみている」と表現する。
北海道なら「しばれている」と表現するところだ。
北海道暮らしが長かったためか、「しみている」という表現にはイマイチ実感が湧かなかった。

昨夜は(ホテルの部屋がひどく寒かったため)体を暖めようと夜の街をほっつき歩いた。
ところが、この街(人口7万人)の繁華街にはスナックやクラブばかりが目立つ。
伊那谷には「夜明け前」「井の頭」「信州錦」「仙醸」「伊那菊」などの地酒があるのだが、
そうした酒の盃を傾けながら落ち着いて時間を過ごせそうな店がほとんどないのには閉口した。
寒いなか街角に立っている女の子に「マッサージしませんか」なんて声をかけられたりしながら、
繁華街をぐるっと一周、最終的に「舟」という店に腰を落ち着けた。
東京は松濤で床屋をやっていたというおばさんが一人でやっている店で、手作りの肴は悪くない。
しかし、酒が「久保田」で、わざわざ伊那まできて新潟の酒を飲むことはないよなあ…と思いながら飲む。
三合ほど飲んで酔って店を出て、「しみている」ので滑って転ばないよう気をつけながらホテルに帰った。

コメント

  1. 「しみる!」
    懐かしい言葉だ。松江でもよく使ったものだ

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  2. え?…知らんかった。

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