ぼくの“海開き”

伊豆の海に潜った。台風が近づいてきていたので心配していたが、金曜日には温帯低気圧に変わって、雲散霧消した。きょうは晴れ上がって、絶好のダイビング日和となった。

去年の暮れに癌の切除手術を受けてから、初めてのダイビングである。腹の傷跡にウェイトが当たると痛いだろうと思い、しばらくは自粛していたが、もう大丈夫だ。ぼくにとっては、今日が“海開き”である。

波(うねり)が多少残っているくらいで、コンディションは悪くない。暑いので、早く海に入りたくてしょうがない。海の中は昨日はきれいだったというが、どういうわけか濁りが入っていて、透明度はせいぜい5mくらいのものだろうか。伊豆の海とは思えない暗さである。しかし、深みに行くと、水温18℃の冷水塊があって、そこは水が抜けている。



砂のなかに潜っていたメガネウオ。なぜか“独眼竜”である(左目がない)。普段は砂から目と口だけを出していて、近づいてきた小魚をぱくりと丸呑みする。食用魚で刺身にもなるというが、あまり美味しそうには見えない魚である。



こちらはミチヨミノウミウシ。全長が1cmに足りない小さな体だが、色あいが上品で可憐なウミウシである。実は今日のガイドも「ミチヨ」さんというのだが、ウミウシほどには可憐ではない。


これはカサゴ。伊豆の海にごく普通にいる魚だが、
色が鮮やかで、面白い場所にいることが多いので好んで撮る。


 深いところの水がきれいだったので、2本目はレンズを広角に付け替えていった。ところが午後は深いところも水が悪くなっており、完全に裏目に出てしまった。「イナダ」サイズのブリの群れがすぐ傍を通ったり、魚影は濃いが、透明度が悪すぎて撮りようがない。

けっこう流れが出てきていて、ほとんど何も見えない海を流れに逆らって体力まかせに泳ぎまわる。体育会系のハードなダイビングで、リハビリとしては絶好だったかも知れない(笑)。手術してから脚力が落ちた自覚があったので、久しぶりのダイビングで足が攣るかも知れないと心配していたが、大丈夫だった。

来週は知床、再来週は飛島(山形)と各地の海を潜りまくる予定。7月の下旬からたぶん仕事がたてこんでくるので、遊べるうちに遊んでおかなければ、夏が終わってしまう。

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