“井の中の蛙”の長期休暇

ぼくが勤務している放送局には、
その名も「クリエイティブ休暇」という長期休暇制度がある。
年に一度「5日間連続休暇」を取得できるというもので、
土日を組み合わせれば実質9日間は連続して休めるわけだ。
この休暇を積極的に活用して、何かを学び、新たな経験をするなど、
「クリエイティブ」に過ごしなさいということなんでしょうね、本来は。
同僚たちをみていると、
この休暇を利用して海外旅行に出たりする場合が多いようだ。
ぼくはと云えば、
沖縄で海に潜っているか、釧路に帰っているかのどちらかである。
だいたいこの二十年ほどの間に
海外旅行はかみさんの故郷である上海に何度か行ったきりで、
(これは行かないと家庭に波風が立つ)
ダイビングが趣味といいながら海外で潜ったことは一度もない。
ついでに云えば、海外取材の経験は三度だけで、最後が14年前になる。
自分がドメスティック志向の人間であることは充分自覚しているが、
ぼくのような商売をしながら
これだけ「見聞を広める」ことに興味のない人間も珍しいのではないか。
さらに付け加えれば、
ぼくほどテレビを見ない人間も世間に珍しいはずで、
そういう意味では「職業の選択を誤った」のかもしれない(笑)。

…で、今年は釧路である。
転勤してすぐ長期休暇を取るわけにもいかないので、
比較的手の空いているいまの時期にまとめて休むことにした。

釧路に着くと気温は17℃で、思ったよりは暖かい。
5月の連休に帰って手入れしたばかりだというのに、
家の前は蕗がジャングルのように繁茂して凄まじいことになっている。
葉の下にコロポックルが住んでいてもおかしくないような、巨大な蕗だ。
鎌で刈るか、除草剤を買ってきて退治するか、どうしようか…。
裏庭は、たぶんお隣さんがついでに草を刈ってくださったのだろう、
きれいになっていたのでそれほど手間をかけずにすみそうだ。
今年はこの裏庭に面した濡れ縁を取り外して、
替わりにウッドデッキを造ろうかと思っている。
庭に植えたハルニレの樹の傍らに3〜4畳大のデッキを設えて、
そこで家族でバーベキューなど楽しめるようにしようという計画だ。

妻とは、老後は一年の半分くらいを釧路で過ごそうかと話をしている。
(ぼくは冬の半分を釧路で過ごすことを提案したが、却下された。)
それほど遠くないリタイアに向けて
少しずつ整備して居住性をよくしていこうというわけだ。
東京のマンションも、
二人で必死にローンの繰り上げ返済をして、
なんとか定年までに完済できそうな目処が立ったので、
少しリフォームにもお金をかけようという気持の余裕ができた。

来たるべき老後に備えて、今年の休暇はちょっとだけクリエイティブ?

コメント

  1. 82歳の好々爺2011年6月14日 22:12

     うらやましいような話、やっぱり女房の持ちようか大事にしなくちゃー。
    何時かまたバーベキューを呼ばれにいきたいものだ。

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  2. あんまり大事にするとつけ上がるのでほどほどに…(笑)。

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