ここ2ヶ月で体重が10kgほど減った。その間、腹水を二度、3リッターずつ抜いている。3リッターの水は重量にして3kgだから、当然、体重は減る。それに加えて少食になったぶんだけ痩せた。現在の体重は57kgというところで、これは二十代前半とほぼ同じ数字である。40年間かけて進行してきた“中年太り”をわずか2ヶ月で劇的に解消したことになる。筋肉が削げ落ちているのは気になるが、鏡に映った自分の顔を見ると、病み衰えたというより、むしろ精悍になった気がしなくもない。
療養生活といいながら、一日中家でゴロゴロしていても良くないので、妻の勧めに従い、毎週温泉旅行に出かけることにした。今週は南伊豆の雲見温泉。急激な体重変化の副作用だろうか、特に左の腰から脚にかけてが痛むので、鎮痛剤を飲みながら、東京から伊豆急下田までグリーン車で移動するという贅沢。椅子を深くリクライニングしてiPhoneで音楽を聴いていると楽だ。雲見温泉(松崎町)は下田からさらにバスで70分。バスの座席では姿勢が自由にならずさすがに辛かったが、峠を越えて西伊豆に入ると美しい海岸線の風景が続いて心を癒してくれる。思えばもう夏休みだ。平日だが海水浴の親子連れの姿も見える。
療養生活といいながら、一日中家でゴロゴロしていても良くないので、妻の勧めに従い、毎週温泉旅行に出かけることにした。今週は南伊豆の雲見温泉。急激な体重変化の副作用だろうか、特に左の腰から脚にかけてが痛むので、鎮痛剤を飲みながら、東京から伊豆急下田までグリーン車で移動するという贅沢。椅子を深くリクライニングしてiPhoneで音楽を聴いていると楽だ。雲見温泉(松崎町)は下田からさらにバスで70分。バスの座席では姿勢が自由にならずさすがに辛かったが、峠を越えて西伊豆に入ると美しい海岸線の風景が続いて心を癒してくれる。思えばもう夏休みだ。平日だが海水浴の親子連れの姿も見える。
(雲見浜。梅雨が明ければもっと賑わうことだろう)
今回の宿は、雲見園。雲見浜のバス停のすぐ目の前にある。
(雲見園はわずか5部屋の小さな宿だ)
家族経営らしい小さな宿で、「日本秘湯を守る会」の会員旅館でもある。午後2時過ぎの早いチェックインだが、さっそく浴衣に着替えて入浴をする。
(こぢんまりとした内風呂。源泉の供給量にあわせた大きさだという)
浴槽は男女別の内風呂とその奥にある小さな混浴露天風呂。さらに階段を上がっていった先に貸切の展望露天風呂がある。
(屋外に設えた階段を上ると展望露天風呂がある)
この露天風呂の開放感が素晴らしい。泉質はいずれの浴槽もカルシウム・ナトリウムー塩化物泉で、加水・加温なしの100%源泉かけ流し。自家製の熱交換器を使って適温に調節しているらしい。舐めるとかなり塩辛い湯で、石鹸が泡立たない。体がとても温まるいいお湯で、夏とはいいながら湯上りに噴き出した汗が止まらなくなった。最近入った伊豆や湯河原の温泉のなかでは、ここが最高の泉質ではないかと思う。
(風呂上がりのビールが「秘湯ビール」というのが嬉しい)
風呂上がりに「秘湯を守る会」で出している「秘湯ビール」を飲む。秋田産のブナ酵母を使って醸したクラフトビールで、以前秋田の強首温泉で飲んだことがあるが、これがなかなか美味しいのである。腹が張るので最近はビールは飲まないようにしているが、このビールがあるとなれば飲まざるべからず。そして、嬉しかったのは、宿の食事が大変おいしかったことだ。
(刺身の盛り合わせは鯵を中心に、タカベ、アカハタ、中トロ)
刺身のおいしさは感涙モノ。中トロはともかく、この辺の海を普通に泳いでいる地魚である。
(タカベの大群。2013年8月伊豆海洋公園にて撮影)
夏の伊豆の海に潜るとアジやタカベ、あるいはイサキの大群に遭遇することが珍しくない。
雲見園のご一家は漁師もしているらしく、鯛や鮪、雲丹などのハデさはなくても、鮮度もよく実質的で美味しい海の幸を提供してくれる。
(鮑の刺身にはきちんと火を通した肝がついてきた)
さらに鮑の刺身も出た。
肝に火を通したのが添えてあるのが酒飲みには嬉しい。
(肉や魚ではなく、野菜のしゃぶしゃぶというのがいいね)
ぼくは平日限定の「シニア向け料理少なめコース」を選択したのだが、この他にもカサゴ(これも地魚)の塩焼きが出て、ワタリガニ(?)で出汁をとった味噌汁も美味、量的には充分すぎるほどのものである。それを東京にいるときは少食のぼくがぺろっと完食をした。
(デザートに出た梅のゼリーもさっぱりしていて旨かった)
最近訪ねた温泉ではここが一番気に入った。9月にでも今度は妻を連れて来ようと思う。
食事を完食して体調もいいことを東京に残った妻に連絡すると、8月からは月に一週間湯治に行きなさいと言い始めた。だんだん話がエスカレートしてくるぞ(笑)。
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