リフォームと自転車


春から続けてきた
釧路の我が家のリフォーム工事が終わった。
希望通りの仕上がりで、
築21年の家がモダンで洒落た家に生まれ変わったのである。


かみさんの希望も容れて、
ちょっと「軽井沢テイスト」(笑)も採り入れてみた。
ツーバイフォーには見えない、別荘っぽい雰囲気になった。


もともと老後の住み処にするつもりだった家である。
ローンの残債やリフォーム費用で退職金はほぼ消えた(涙)。
東京で働いているかみさんの稼ぎが頼りのヒモ暮らし。
かみさんは
「宝くじが当たったら釧路で一緒に暮らそうね」という。
夢があるような、ないような…。


釧路でも、ぼくが住んでいる橋南地区は坂が多い。
港町が好きなぼくにはその坂の多さも魅力なのだが、
買物に行くのに徒歩で片道30分はなかなかつらい。
齢六十ともなると
自転車で急坂を登ると息が切れる。
そこで電動アシストの自転車を買った。
フレームがブリジストン、アシスト装置がヤマハの開発で、
両メーカーからほとんど同じ商品が別の型番で出ている。
ぼくが買ったのはブリジストンの方である。


タイヤのサイズは20インチ。
本当はもう一まわり大きなタイヤの方が乗りやすいのだが、
留守の間や冬期間は玄関に入れておかなければならず、
それを考えると大きさ的にこれがぎりぎりである。
還暦祝いで、妻と息子が半額出してくれるという。
さっそく乗り回すとさすがに体が楽で、
釧路の暮らしが見違えるほど便利になった。

この季節の釧路は気温がせいぜい25℃前後で心地よい。
木陰のデッキに坐って爽やかな風を受けていると、
極楽、極楽…と爺むさく呟きたくなる。
東京に戻るのが嫌になってくる。
買物や自炊のほか、
リフォームの工事期間はできなかった草むしりなど
庭の手入れに時間を費やす。
貧乏性の所為か、静養がなかなか静養にならないのである。
灼熱地獄の“内地”には戻りたくないが、
きょうの午後に東京に戻って、その足で福島に向かう。
明日からは飯舘や浪江町津島など高線量地域でのロケである。





コメント