2013年2月1日金曜日

初めてのParis

ぼくが働いている会社には
「永年勤続休暇」という制度がある。
正確に言えば、かつて そういう制度があった。
勤続20年だか25年だかで
10日間のまとまった休みをくれるのである。
いまはなくなってしまった制度だが、
ぼくはその適用を受ける最後の方の世代らしい。
ところが、本人はそれをまるっきり知らず、
休まないまま働いていたことが去年の秋になって判明した。
タンスの中に隠して忘れていた預金を
突然見つけたようなものだ。
なんだか妙に嬉しく、得をしたような気になった。
かみさんには日頃から
ヨーロッパ旅行に連れて行けとうるさく迫られており、
こういう時でもなければチャンスがないので、
思い切って、パリ、ロンドンへの旅行を決意した。
かみさんの故郷である中国(と台湾)を除けば、
結婚以来初めての海外旅行ということになる。

というわけで、
今朝、東京を発って、いまはパリだ。
かみさんは二度目、ぼくは初めてのフランスである。


写真はドゴール空港に向かう機内からiPhoneで撮ったもの。
雲の切れ間に垣間見えたのは、
シベリアあたりの風景だろうか。
12時間ほどの空の旅で、日仏の時差は8時間ある。

パリは雰囲気のいい街だが、物価が高い。
ホテルもレストランも、
日本の方がまだ
コスト・パフォーマンスがいいと思えるくらいだ。


今夜は疲れているので
ホテルの近所のカフェで夕食をすませた。
ルーブル美術館のすぐそばで、
同じようなカフェが軒を連ねている、そのなかの一軒。
ワインを一本とって飲み、
ハムと野菜の盛り合わせにエスカルゴを食べたが、
荻窪のバールの方が安くて美味しいね、
というのがぼくら夫婦のコンセンサスだった。

もともとかみさんは海外旅行好きで、
毎年一度は外国に行く。
ま、日本にいること自体、
彼女にとっては長い長い“海外旅行”みたいなものである。
それに対して、
ぼくは徹頭徹尾ドメスティックな人間なので、
仕事でもプライベートでも
言葉の通じないところに行くのを好まない。
プライベートな海外旅行は、
独身時代に二度行った韓国と
結婚してからの中国(含・台湾)しかないはずだ。
仕事でアメリカ、ヨーロッパ、
ロシア(当時はソ連)に行ったが、
それも最後が16年前と、ひと昔以上前の話なのである。
「時差」を体感するのは、本当に久しぶりだった。

ぼくにとって
今回の長期休暇は純然たる奥様サービスである。
しかし、敵はまるで感謝の念を感じていないらしく、
横からなんやかやと文句をいっては喧嘩を売ってくる。
あろうことか、
このブログの文章さえ検閲しようとするのだ。
彼女は…歩くのが嫌いで買物が好きだ。
ぼくとしては妻の買物に付き合うのは耐え難い苦行だが、
知らない街をほっつき歩くのなら何時間でも飽きない。
2台に増えたシグマのカメラを持ち歩こうと、
神戸の大丸でSOMESのバッグを新調しさえしたのだ。
(当然、かみさんには、また無駄遣いをすると叱られた。)


SOMESは北海道砂川市に本拠を置く
日本で唯一の馬具メーカーで…
ま、そんなことはどうでもよろしいが、
妻に言わせれば
「なに?そのダサいバッグ」ということになる。
君にも去年、
小樽でSOMESの小さなバッグをプレゼントしただろうが。
そういうのを日本では「忘恩の徒」というのだぞ。

…ということで、
とりあえず「成田離婚」の危機は乗り切ったが、
これからの一週間は波乱万丈が予想される。



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